先日、行政が主催する無料法律相談をしたときのこと。
とある相談者がやってきました。
2名で、資料を私に見せながら開口一番、
「〇〇さんの代理人なんですけど、・・・」
え、本人じゃ無いの? しかも代理人が2名・・・?
相談も、ひたすら特定の分野に関することばかり・・・。
ちなみに、〇〇士も出来ますか~、という質問も複数ありました・・・。
この人達は、〇〇士か、〇〇士事務所の職員だな~、
プロが素人を装って、無料法律相談に来たな~、と確信しましたが、
とりあえず、法律相談を続行し終了。
プロなんだから、自分で調べるくらいしろよ・・・。
プロなのに弁護士の知り合いもいないのかよ・・・。
しかも、有料相談ではなく無料相談に来るのかよ・・・。
私がアドバイスをしたことを依頼人に言って、依頼人からお金をとるわけ?
この人達が来なければ、もう一人無料相談枠が出来たんじゃないの・・・。
など、どうにも気分が釈然としなかったので、
法律相談終了後、行政の担当者に、
一般市民向けの無料法律相談にプロが来ていいんですか?
相手がプロだと判断した時点で法律相談を打ち切っていいんですか?
と尋ねたところ、
担当者からは、
原則は個人、一般市民向けの相談であるが、
相談者がプロであることが明らかでない限り、法律相談を受けて欲しい。
とのことでした。
素人を装ってくるのですから、相談カードも事務所名では書いてきませんし、
〇〇士のバッジも外してきますので、
プロであることが明らかかどうかは、見た目ではわかりません。
したがって、たとえ私が、相談者がプロだと思っても、
彼らの無料法律相談を受けざるを得ないという結論になりそうですが・・・。
後味が悪い、無料法律相談でした。
弁護士 高橋 裕